2016年11月19日土曜日

日本株式|「株価の勝敗クッキリ…“市場騒然”トランプに消される23社」は本当か?

ドナルド・トランプ氏が大統領になることが決定して以来、米国・日本を含む株式市場が活況にわいています。

米国NYダウ株価指数は史上最高値を更新し続け、19,000にも迫るほどの勢いで上昇しています。

日経平均株価もNYダウの上昇、円安進行の恩恵を受けて一時18,000円台をつけるまで上昇しました。

日経平均株価の18,000円台といえば、今年2016年1月の株価水準まで回復したことになります。

そんなトランプ相場で盛り上がるさなか、日刊ゲンダイの記事によると株価が上昇する銘柄、下落する銘柄とはっきり分かれてしまっているというのです。

私の目には、いまのところ全産業株価を伸ばしているように見えますが、本当でしょうか?

そこで今回は、日刊ゲンダイの記事「株価の勝敗クッキリ…“市場騒然”トランプに消される23社」の記事内容を検証したいと思います。

日刊ゲンダイが語るトランプ相場の勝ち組み/負け組み

(トランプ氏の勝利で)相場全体はまさしくジェットコースターでしたが、個別銘柄に目を向けると、恐ろしい光景が広がっています。

トランプ大統領の誕生によって、業績悪化を招きそうな会社が浮かび上がってきます(日刊ゲンダイ記事内の株式評論家の倉多慎之助氏コメント)

ヒラリー・クリントン氏が有利と伝わった投票直前の11月7日と、トランプ勝利から1週間が経過したの18日の株価を比較すると、日経平均は終値ベースで約9,00円(5.3%)も上昇しました。

普通なら大半の企業の株価が上昇していそうなものですが、日刊ゲンダイの記事よると、これから勝ち組になる産業と負け組になる産業に分かれてしまうというのです。

日刊ゲンダイのトランプ相場 勝ち組銘柄

勝ち組の代表例として金融株を始め、防衛、インフラ、ロシア、カジノ関連株などが上げられています。

例えば金融株であれば、トランプ氏は金融業界を厳しく規制する「ドッド・フランク法」の廃止を訴えていることが銀行には追い風と見られています。

また防衛株であれば、トランプ氏が主張する「自主防衛」というキーワードに呼応して、防衛関連銘柄にあたる企業が恩恵を受けると日刊ゲンダイは予想しています。

日刊ゲンダイのトランプ相場 負け組銘柄

一方で、トランプ相場で株価が下落する企業もあり、その代表格として自動車メーカーがあげられます。

トランプ氏はアメリカで日本車が多く走っているのに、日本でアメリカ車をほとんど見かけることがないといった不満をたびたび発言しています。

そのため日刊ゲンダイは、アメリカ国内への輸入車に対する関税比率を引き上げるなどの保護政策によって、米国以外の自動車産業が大ダメージをうけるのでは?と予想しています。

その他にも、メキシコ関連、IT、TPP、中国などの関連銘柄が負け組企業としてあげられています。

 

勝ち組銘柄を検証する

上記に書いたように、日刊ゲンダイが書いたトランプ相場の勝ち組に分類された株式銘柄、業種の株価は、本当に上昇しているのでしょうか?

それを検証したのが下表です。

ベンチマーク:2016年11月7日~17日の日経平均株価の上昇率は5.3%

業種 株式銘柄 11/7終値 11/18終値 増減率 業種平均
金融 三菱UFJ 592 662 11.8% 14.5%
みずほFG 175 197 12.6%
三井住友FG 3540 4116 16.3%
りそなHD 455 534 17.4%
防衛 三菱重工 426 486 14.1% 13.8%
川崎重工 293 334 14.0%
IHI 279 316 13.3%
インフラ 小松製作所 2259 2475 9.6% 10.0%
太平洋セメント 301 350 16.3%
信越化学工業 7916 8239 4.1%
ロシア 東海運 380 556 46.3% 36.3%
川上塗料 203 309 52.2%
国際石油開発 947 1046 10.5%
カジノ グローリー 3465 3625 4.6% 2.2%
セガサミーHD 1629 1643 0.9%
ユニバーサルエンタ 3020 3050 1.0%

いかがでしょうか?

カジノ関連以外のトランプ相場の勝ち組全業種が、ベンチマークの5.3%を大きく上回っています!

新聞を読んでいると金融や防衛産業に注目が集まっているように見えますが、実はロシア関連の上げっぷりが凄まじいんですね。

続いて、日刊ゲンダイが言うところの負け組銘柄を検証してみましょう。

負け組銘柄を検証する

日刊ゲンダイが書いたトランプ相場の負け組に分類された株式銘柄、業種の株価をまとめると下表の通りです。

ベンチマーク:2016年11月7日~17日の日経平均株価の上昇率は5.3%

業種 株式銘柄 11/7終値 11/18終値 増減率 業種平均
自動車/
メキシコ
日産自動車 1029 1038 0.9% 4.6%
マツダ 1616 1773 9.7%
富士重工 3933 4456 13.3%
トヨタ自動車 5810 6316 8.7%
本田技研 2941 3187 8.4%
東レ 944 906 -4.0%
東洋水産 4140 3945 -4.7%
IT 楽天 1165 1138 -2.3% 1.1%
ヤフー 418 415 -0.7%
スタートトゥデイ 1816 1824 0.4%
カカクコム 1740 1805 3.7%
LINE 4015 4200 4.6%
TPP サカタのタネ 2948 2892 -1.9% -1.2%
井関農機 247 226 -8.5%
クミアイ化学 580 590 1.7%
日本農薬 570 587 3.0%
クボタ 1664 1659 -0.3%
中国 ユニ・チャーム 2388 2357 -1.3% -1.6%
花王 5282 5047 -4.4%
ヤマダ電機 547 577 5.5%
ラオックス 810 722 -10.9%
シャープ 172 180 4.7%
象印マホービン 1384 1339 -3.3%

いかがでしょうか?

自動車/メキシコ関連以外のトランプ相場の勝ち組全業種が、ベンチマークの5.3%を大きく下回っています!

しかし、自動車に限ってみると日産自動車以外はベンチマークを大きく上回っているので、トランプ大統領=日本自動車株の下落にはつながっていないようです。

IT株はここに記載の銘柄以外もいろいろ見たのですが、軒並み軟調のようです。

トランプ氏は不動産という現物資産を大切にする人なので、たしかにITは嫌いそうですね。。。

総評 日本株におけるトランプ相場の勝ち組み/負け組み

上でまとめた通り実際に株価の動きを調べた結果、日刊ゲンダイの記事「株価の勝敗クッキリ…“市場騒然”トランプに消される23社」は、案外はずしてない結果となりました。

ただし巷で騒がれているような自動車株への悪影響は今のところ起きておらず、むじろベンチマークである日経平均株価よりも上昇しているということが分かりました。


以上、本日はここまで。

ネットの某大手掲示板サイトでは、日刊ゲンダイを完全な嘘つき呼ばわりしているケースが散見されますが、トランプ相場と日本株の勝ち組・負け組に関する記事は、それなりの傾向を掴んでいることが分かりました。

しかしトランプ次期大統領が決まって日も経っていないため、間違いなくこれから大きな変化が起きるでしょう。

長い目で見て、トランプが取りうる施策に好影響を受ける業種・株式銘柄を選定したいですね。

それでは!

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