近年、ロボアドバイザーが話題となっていて、新設ベンチャー企業、証券会社、銀行などがこの分野にどんどん参入してきています。
投資の知識は一切不要、最先端の人工知能(AI)を持つソフトウェアロボットが、人間の代わりに資産運用をしてくれる、遠い未来のようにも聞こえる話が現実になりつつあります。
この投稿では、日本を代表する3つのロボアドバイザー:THEO、WealthNavi、楽ラップを運用実績付きで徹底比較します。
ロボアドバイザーとは?
「ロボ・アドバイザー」とは、AI技術(アルゴリズム)を用いておすすめの投資商品を紹介してくれたり、ポートフォリオを自動運用してくれたりするサービスです。
アメリカやヨーロッパにおいて近年著しく成長していましたが、日本でも2016年から普及が本格的に始まりました。
日本でのロボ・アドバイザー運用資産は2016年に約240億円でしたが、そこから年平均プラス172%の成長を続け、2020年に約1兆1,400億円へ拡大すると言われています。
(参考:http://ift.tt/2zDQuc5)
ロボアドバイザーのメリット
投資家から見たロボアドバイザーのメリットは、
- 複雑な分散投資運用を完全にお任せできる
- コストが安い
という2点があげられます。
「複雑な分散投資運用を完全にお任せできる」というメリットだけであれば、従来からファンドラップという商品を銀行や証券会社が扱っています。
ファンドラップは投資家の運用方針を聞き、期待リターンとリスクに照らしてオーダーメイド型の投資を提案してくれるものです。
ファンドラップであれば運用方針に沿ったポートフォリオ作りや、資産のリバランスなどを全て投資のプロが行ってくれるため、忙しい人や投資の知識がない人にとって、本来は嬉しい投資サービスのはずでした。
しかし日本のファンドラップは、契約時の手数料やポートフォリオの維持費用が非常に高く、投資の専門家から「最悪な金融商品」と問題視されてきました。
| 【ファンドラップに関して詳しく知りたい人はこちら】 |
ロボアドバイザーがファンドラップのデメリットを解消
そんな「最悪な金融商品」のファンドラップが抱える「コスト」の課題を解決したのがロボアドバイザーでした。
ファンドラップにおいて人手で行っていたポートフォリオ組成や運用中のリバランスを、人工知能(AI)を搭載したソフトウェアが自動で行うことによって、無駄な人件費をカットしたのです。
「ロボットに資産運用を任せて本当に大丈夫か?」
という不安の声も聞かれますが、ロボアドバイザーは、投資家の投資方針や過去のデータにもとづいて判断を行っているだけで、基本的にファンドラップのプロ運用者の行為と変わりありません。
むしろ圧倒的なスピードで、過去データを使って正確に判断できるといった点では人間より優れた一面も持ちます。
日本市場における評判のロボアドバイザーとは?
欧米で先行して普及しましたが、2016年から日本でも様々なロボアドバイザーが登場してきてます。
日本では、おそらくこの3サービスが代表的なロボアドバイザーと言えると思います。
- THEO(お金のデザイン 社)
- WealthNavi(ウェルスナビ 社)
- 楽ラップ(楽天証券 社)
一つずつサービス内容を詳しく見ていきましょう。
THEO
| 【サマリー】
費用:預け入れ資産の1%(年率) 公式HP:THEO |
日本のロボアドバイザーにおける先駆者であり、今回比較する3社の中で最も早くからサービスを開始しました。
「お金のデザイン」というベンチャー企業が展開しているTHEOは海外ETFを投資対象としており、一般人では手が届かないような世界中の株式・債券・不動産・商品などに分散投資が行えるようになります。
THEOの始め方
サービス開始方法はいたってシンプル。
簡単な質問に答えるだけで最適なポートフォリオを構築してくれて、状況に応じて自動的に売買を行ってリバランスする機能も有しています。
最低1万円の投資元本から始めることができるため、最低投資金額は業界でもかなり安い方だと思います。
公式HP:THEOの無料診断を試してみる
THEOのポートフォリオに組み込まれる投資商品
取り扱う海外ETFはおおよそ40銘柄ほどで、日本のロボアドバイザーの中では最も豊富な投資先を持っています。
対象のETF銘柄が多いということは投資家ごとに様々な組み合わせパターンを作れるわけですから、THEOは本当の「オーダーメイド型」資産運用と言うこともできるでしょう。
THEOの費用
THEOの運用手数料は預入資金に対して年間1.0%の手数料がかかり、この手数料を月割りで支払います。
また運用資産が3,000万円以上と高額な部分については、半額の0.5%となります。
上記以外でETFの売買時の手数料や維持にかかる費用が別で請求されることはありません。
THEOの費用は年間1.0%と明朗会計であることだけ覚えておきましょう。
WealthNavi
| 【サマリー】
費用:預け入れ資産の1%(年率) 公式HP:WealthNavi |
THEOのライバルと目されるのが、WealthNavi(ウェルスナビ)です。
設立は2015年というのもTHEOと同じで、投資対象が海外ETFであるのも共通点です。
ベンチャー企業とはいえ、WealthNaviに対しては三井住友・みずほ・三菱UFJなど名だたる銀行系ベンチャーキャピタルが出資しており、信用度は高いことが分かります。
WealthNaviの始め方
WealthNaviもTHEOと同様で、わずか1分で完了してしまうほどのシンプルな無料診断からスタートすることができます。
無料診断で投資嗜好にあったポートフォリオの提案を受け、内容が気に入れば口座開設手続きを行うという流れです。
一方でWealthNaviの残念な点は、最低投資額が30万円と高額である点です。
実はこれでも最低投資額のハードルはかなり下がった方で、今年の7月までは100万円が下限になっていて、ちょっとお試しで投資できるサービスではありませんでした。
ライバルのTHEOの最低投資金額が1万円なのに、なぜWealthNaviは30万円なのか?
これには理由があるようです。
WealthNaviのDeTax(デタックス)機能
WealthNaviのサービスを使っていると、安ければいいってわけじゃない!という自負が見え隠れするような、高機能が備わっているように見えてきます。
例えば、WealthNaviはDeTax(デタックス)という強力な機能を持っています。
DeTax(デタックス)とは、WealthNaviが投資するETFから配当金を得る際に税金が生じそうになる場合に、合わせて運用損失が出ているETFも売却することで利益と損失の相殺を生じさせ、税負担を軽減することを目的とした機能です。
ロボアドバイザーは長期投資を前提にする投資家が多いでしょうから、税金負担を軽減するDeTax(デタックス)機能は長い目で見ると大きな効果を発揮するでしょう。
WealthNaviのポートフォリオに組み込まれる投資商品
THEOと同様で海外ETFに分散投資し、運用状況に合わせて自動的に資産のバランスを整える売買も行ってくれます。
WealthNaviの対象とするETF銘柄はわずか7銘柄ですが、その7銘柄自体に様々な株式銘柄や債券銘柄などが含まれているため、分散投資の本質は抑えることができてます。
WealthNaviの費用
WealthNaviの運用手数料も預入資金に対して年間1.0%の手数料がかかり、この手数料を月割りで支払うというもので、THEOと全く同じです。
上記以外でETFの売買時の手数料や維持にかかる費用が別で請求されることはありません。
楽ラップ
| 【サマリー】
費用:預け入れ資産の0.88%~1,28%(年率) ※2種類の手数料コースから選択 公式HP:楽ラップ |
そしてTHEOとWealthNaviに続くのが、楽天証券が提供する楽ラップというロボアドバイザーで、2016年7月からサービス提供が始まりました。
ネット証券ならではの「低コスト」、「小額からの運用」のメリットを維持しつつ、簡単な質問に答えるだけで最適なポートフォリオを構成し、状況に応じて自動売買してくれるロボアドバイザーの機能もバッチリ有してます。
楽ラップの始め方
楽ラップは楽天証券口座を持つ投資家であれば誰でも簡単に始めることができ、逆に言えば、楽ラップを始めたい人は楽天証券口座の開設が必要です。
投資初心者にもやさしい楽ラップは、最低10万円の運用資産で申込みできるため、THEOに次いで少額から運用をスタートできます。
サービス開始方法はいたってシンプル。
簡単な質問に答えるだけで最適なポートフォリオを構築してくれて、状況に応じて自動的に売買を行ってリバランスする機能も有しています。
公式HP:楽ラップの無料診断を試してみる
楽ラップのポートフォリオに組み込まれる投資商品
ポートフォリオに組み込まれる投資商品はインデックス投資信託であり、他のロボアドバイザーと楽ラップの一番の差別化要因でもあります。
通常はETFよりも投資信託の方が手数料は安いのですが、「たわらノーロード」シリーズなどはETFと遜色ないレベルにまで手数料の安さを追求した投資信託です。
その結果、楽ラップは世界中の株式、債券、REIT、商品などの投資商品を組み込み、且つ手数料の安い約15種類のインデックス投資信託で運用することになります。
楽ラップの費用
楽ラップの手数料はTHEOやWealthNaviよりも少しだけ複雑で、2種類の手数料体系から選んで投資することになります。
- 固定報酬型
- 成功報酬型
1、固定報酬型
固定報酬型の手数料は以下の通りです。
- 運営・管理費用:運用資産の約0.7%
- 投資信託の信託報酬:平均0.28%(組み入れる商品によって変動)
- 信託財産留保額等の臨時費用:0~0.3%
合計で年間運用資産の0.98%~1.28%のコスト
2、成功報酬型
- 運営・管理費用:運用資産の約0.594%
- 投資信託の信託報酬:平均0.28%(組み入れる商品によって変動)
- 信託財産留保額等の臨時費用:0~0.3%
合計で年間運用資産の0.88%~1.18%のコスト
上記のコストに加えて、成功報酬部分として「運用益の積み上げ額 × 5.40%(税込)」が年に1回引き落としされます。
2つの手数料体系のいずれを選択しても預入資産の約1%前後の年間費用ということで、THEOやWealthNaviと大差ないことがわかります。
つまり、3つのロボアドバイザーを比較するうえで重要なのはコスト以外の部分、例えば運用パフォーマンス、管理画面の操作のしやすさ、情報の豊富さなどが重要であることが分かりますね。
THEO vs WealthNavi vs 楽ラップの運用実績を比較
ここからは3つのロボアドバイザーの運用実績を比較したいと思います。
各ロボアドバイザーの実績を公開しているブログは多数ありますが、これらの実績を比較している記事は少ないので、きっと参考になる情報をご提供できるでしょう。
それでは、始めます!
前提条件
まずは比較の前提条件です。
- わたしが実際に投資している実績をもとに比較するものであり、他の人が運用すると違う結果になる可能性はあります
- ロボアドバイザーが提案してきたポートフォリオを手動で加工せず、そのまま運用しています
- 3社それぞれ運用開始時期が異なるため、最後に投資を開始したWealthNaviの9月20日時点を「1」とみなし、その後の運用パフォーマンスの増減率を比較する
3つのロボアドバイザー運用実績の比較を公開!
上図が比較開始1か月後の運用パフォーマンスとなります。
トップがTHEO、第2位がWealthNavi、第3位が楽ラップの順番となってます。
まだ比較を始めたばかりなので、この時点で優劣を語ることはできません。
今後、この3つのロボアドバイザーがどのようなパフォーマンスの推移を見せるか、本当に楽しみです!
| 【各ロボアドバイザーの運用実績の詳細はこちら】
WealthNavi|利回りは?運用実績をブログで公開(2017年最新版) |
以上、本日はここまで。
それでは!
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