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2017年2月7日火曜日

2017年株式上昇?暴落?|バフェット、ソロス、ロジャーズが語る相場の行方

2017年の相場について、世界の3代投資家と言われるウォーレン・バフェットジョージ・ソロスジム・ロジャーズはどのように見ているのでしょうか?

彼らのインタビュー記事などを通じて相場観を調べてみたところ、3人ともあるキーワードを最大の関心事項として語っていました。

彼らの関心ごととは、トランプ大統領です。

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投資の神様 ウォーレンバフェット


(画像引用:CNN.co.jp http://ift.tt/2liNpb3)

結論:ポジティブな相場観

投資の神様とも呼ばれるウォーレン・バフェット氏は、昨年の大統領選挙中は民主党のヒラリー・クリントン候補を支持し、共和党のドナルド・トランプ候補を批判していました。

しかし選挙後にはトランプ氏を称えるような言葉も述べており、以下のようにポジティブな相場観を持っているようです。

  • トランプ氏勝利でも株式相場の見通しは明るい
  • ただしトランプ次期大統領の保護主義的な通商政策には懸念を持っており、中国やメキシコの関税を上げることにつては「良からぬ考えだ」と批判
  • 「選挙後に選挙戦中の公約が実施されないことは多々ある」とも述べ、トランプ政権が公約を多少は調整して現実路線に転じることに期待を寄せる

上記の通りウォーレン・バフェット氏の相場観は明るいのですが、その前提としてトランプ氏の政策が現実路線に切り替わることの必要性も述べています。

つまり公約通り突き進んでしまうと世界経済にとってマイナスであり、株式市場の停滞を招くことを危惧しています。

ヘッジファンドの帝王 ジョージ・ソロス


(画像引用:WSJ http://ift.tt/2ldyEd0)

結論:ネガティブな相場観

昨年11月の大統領選挙でトランプ氏が勝利したちょうどそのころ、不名誉な形で新聞記事をにぎわしたのがジョージ・ソロス氏です。

ソロス氏は2016年を通じて株価下落を予想しており、多くの空売りを行っていたと言われています。

しかし大統領選挙後の株価急騰が空売りポジションを直撃し、一説によるとソロス氏は10億ドル(1,100億円くらい?)近い損失を出したといわれています。

そんなソロス氏が語る2017年相場観ですが、トランプ政権の先行き次第でかなり危ういものになると予想しています。

  • ドナルド・トランプ次期米大統領の政策が不透明な点を考えると、世界の金融市場は今後低迷するとの見通し
  • ソロス氏はブルームバーグに対して「現段階で不確実性の度合いは最高潮に達しており、こうした不確実性は長期的な投資家の敵だ。だから市場が順風満帆な局面を迎えられるとは思わない」と語った
  • トランプ氏の政策について規制緩和や減税といった点は評価する一方、国境税や環太平洋連携協定(TPP)脱退などが米国の経済成長に及ぼす影響に懸念があると指摘している
  • ソロス氏は「個人的にはトランプ氏は失敗すると確信している。彼の考えが本質的に自己矛盾をきたしている」と述べた
  • トランプ大統領の政策の中身が悪くても、経済的には米国の成長が止まるとは考えていない。一方でEUの存続性については深刻な懸念を示している。ドイツ、イタリア、オランダなど選挙が相次ぐEU諸国において、脱EU化の加速を懸念している。

ソロス氏はドナルド・トランプ氏の掲げる政策ビジョンを批判し、世界の金融市場が低迷すると述べています。

低迷の原因は、アメリカが保護主義的な政策をとることや、EUに対する懸念が強いようです。

冒険投資家 ジム・ロジャーズ


(画像引用:Zoo online http://ift.tt/2ldt6in)

結論:ネガティブな相場観

ジム・ロジャーズ氏はトランプ大統領の政策だけでなく、先進各国で行われる大規模な金融緩和に対しても大きな懸念を持っています。

昨年12月に日本で行われたMASTER OF WEALTH(マスター・オブ・ウェルス)というイベントで、ロジャーズ氏は以下の通り語っています。

  • アメリカ、日本、イギリス、多くの中央銀行が大量の紙幣を刷っている異常事態である
  • アメリカも日本も債務が桁外れに巨額になっており、過去に起きた株価暴落に比べ“嵐”の規模も大きくなるだろう
  • トランプ氏が掲げる減税はいい政策だが、貿易に関しては憂慮すべきことを言っている(←保護主義的な発言を指す)、貿易戦争が誰の利益にもならないのは明らか
  • 暴落の始まりは誰もが見逃してしまうような“小さなサプライズ”から始まるもの、2017年にはその“予兆”が出るかもしれない

インタビュー記事だけ読むと、3人の中でロジャーズ氏が最も相場の先行きをネガティブに見ているようにも思えます。

また近年のロジャーズ氏の投資と言えば「金」と「中国株」でしたが、ドル高の影響を受けて「金」が下落、またアメリカの保護主義的政策の進行により「中国株」が下落することを懸念しています。

この流れに対応するため、ロジャーズ氏は投資資金をロシアへ移しつつあるそうです。

まとめ 3大投資家の2017年度の相場予想

ここまでの内容をまとめると、下表のようになります。

3大投資家のうちバフェットがポジティブ、ソロスやロジャーズはネガティブとなっています。

しかし相場観は違えどトランプ政権を大きなリスクとする見解は見事に一致です(笑)

投資家 2017年
相場観
ポジティブ
要素
ネガティブ
要素
バフェット ポジティブ↑ ・理由は分からないが、とにかく楽観視 ・保護主義的な政策など、トランプ政権が選挙公約通りに突き進むリスク
ソロス ネガティブ↓ ・米国の継続的な成長 ・保護主義的な政策など、トランプ政権が選挙公約通りに突き進むリスク
・EU離脱の拡大、EU崩壊
ロジャーズ ネガティブ↓ ・米ロ関係の改善、資源価格の安定によるロシア経済の成長 ・先進各国による金融緩和
・保護主義的な政策など、トランプ政権が選挙公約通りに突き進むリスク
・ドル高による金利上昇→金価格の下落
・アメリカの保護主義進行による中国経済へのダメージ

この結果を受け多数決で2017年の株式市場は下落?

なんて思うかもしれませんが、実は2016年の相場予想についてもほぼ同じような内容だったのに、結果的に米国や日本の株価は上昇したので、ソロス氏とロジャーズ氏は見事に予想を外しました。

ソロスやロジャーズの神通力も時代の流れには勝てないのかな?

ということで、2017年の予想も参考までにとどめることをおススメします。


以上、本日はここまで。

それでは!

(記事参考:Zoo online http://ift.tt/2itnxbs)

2016年9月18日日曜日

ネットネット株|ベンジャミン・グレアム提唱のバリュー投資法とは!?

私はお金の情報誌:ZAIが大好きで、愛読書の一つです。

先日ZAIを読んでいたところ、「かぶ1000」さんという個人投資家が40万円の元手を2億5,000万円にまで増やしたという記事が目にとまりました。

その「かぶ1000」さんが2億円以上の資産を築いた具体的な投資方法として、“バリュー投資の父”として知られる米国の有名投資家ベンジャミン・グレアムが提唱する「ネットネット株」を使っていると書かれていました。

なんだかふざけたネーミングのネットネット株ですが、いったいどんな投資方法なのでしょうか?

ベンジャミン・グレアムとは

ベンジャミン・グレアム(Benjamin Graham, 1894年5月8日 – 1976年9月21日)は、アメリカの経済学者です。

「バリュー投資の父」「ウォール・ストリートの最長老」といった愛称で今でもよく引用されるプロの投資家でした。

また、投資家の賢人:ウォーレン・バフェットの育ての親としてもグレアム氏は知られています。

グレアムにとってバフェットはコロンビア大学での教え子の一人で、他にもグレアムの生徒で著名な投資家としてはウィリアム・ルアーン、アービィング・カーン、ウォルター・シュロス、チャールズ・ブランデスがいるそうです。

バフェットはグレアムが持つ投資への考え方を信頼していて、グレアムを父親に次いで影響力のある人物であると語っています。

グレアムの投資の基本はバリュー株であり、その考えはバフェットの投資法と通じるところがあります。

そしてグレアムのバリュー投資法のなかに「ネットネット株」というものがあり、雑誌:ZAIに登場した「かぶ1000」さんはこの手法を応用したと語っています。

ネットネット株とは

グレアムが言う「ネットネット株」とは、現金などの流動資産から負債総額を引いた額の3分の2が時価総額よりも多く、株価が割安と判断される銘柄のことを指します。

ネットネット株=(流動資産-総負債)×66.7%>時価総額

ネットネット株はその企業が持つ資産に対して株価が大きく下回っているため、株価の安全域が大きく下落リスクも低い事から、非常に有効な投資手法として多くの投資家が活用しています。

「かぶ1000」さんのネットネット株の応用

「かぶ1000」さんはグレアムのネットネット株を独自の応用型で使っています。

正味流動資産に在庫評価額を入れず、有価証券を含んだ額から貸倒引当金や負債合計を引いた額が、時価総額よりも多ければ割安とみなしています

具体的に数字を用いてネットネット株を見てみましょう。

ネットネット株の例:日本精糖(2117)

ZAIに記載されていたネットネット株の一例として、日本精糖(2117)の2012年3月期決算があげられます。

下図は決算書の一部で、赤字が足し合わせる要素、青字が引く要素となります。

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(出典:Zai Online)

一通り足す要素と引く要素を整理していくと、下図のようになりました。

2012年3月期決算時点では、日本精糖の株はネットネット株であったということが言えます。

しかし実際に投資をする際、「かぶ1000」さんはネットネット株だから必ず投資に値するというわけではなく、他の指標(収益性だったり、話題性だったり)も加味したうえで最終判断するそうです。

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(出典:Zai Online)

ネットネット株を探してみた(2016年9月)

ここまでグレアムのネットネット株や「かぶ1000」さんのネットネット株について見てきました。

面白そうなので、私もネットネット株を探してみることにしました。今回は「かぶ1000」さんのアレンジしたネットネット株の算出方法を用います。

当てずっぽうに銘柄を計算してもラチが明かないので、まず楽天証券のスーパーサーチ機能を使って、資産リッチな割安株をスクリーニングすることにしました。

スクリーニング条件

PBR:1倍以下
PER:0.7倍以下
予想配当利回り:3%以上

配当利回りは割安株と関係ありませんが、配当が多い方が投資するうえで嬉しいかなと思って、条件に入れました。

スクリーニング結果

上記条件でスクリーニングした結果、10数柄ほどが抽出されてきました。

とりあえず上から順番にネットネット株の計算を進めたところ、わずか2銘柄目でネットネット株を発見しました!!

下表の通り、ユアテック社の正味流動資産が時価総額を大きく上回ったのです!

日本ドライケミカル ユアテック
流動資産
現金及び預金 1,360,950 31,993,000
受取手形、売掛金及び完成工事未収入金 14,095,444 88,538,000
(流動資産の)貸倒引当金 -4,940 -167,000
その他資産
投資有価証券 868,051 9,229,000
(その他資産の)貸倒引当金 -15,923 -412,000
流動負債
流動負債合計 -12,467,987 -66,400,000
判定
正味流動資産 3,835,595 62,781,000
時価総額 8,160,070 42,724,000
最終判定 ×

※各数値は最新の決算資料から、時価総額は2016年9月18日時点の株価から算出

ネットネット株を見つけたので、さっそくユアテックに投資だ!・・・といくのでしょうか。

冷静になって、直近の株価推移を見てみました。

ユアテックの株価チャート

下図の通り、ユアテック社の直近3カ月の株価は悲惨なことになっていて、30%~40%も下落しています。

原因を調べたところ、太陽光発電関連の事業がうまくいかず、業績が低迷しているようです。

私も最近の投稿で多くの太陽光発電関連の企業が倒産に追い込まれていることを書いたばかりなので、思い当たるふしが・・・。

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日本ドライケミカルの株価チャート

ちなみにユアテックの前に計算してネットネット株でなかった日本ドライケミカル社の株価チャートは下図の通りです。

こっちは株価が明らかに絶好調といった感じです。

ネットネット株の株価は不振で、ネットネット株でない株価は好調。やっぱり世の中うまい話ってそんなにないものだと痛感した次第です。

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以上、本日はここまで。

今回は株式投資界の巨匠ベンジャミン・グレアム氏と「かぶ1000」さんのネットネット株について書きました。

ネットネット株の計算は決算書を開く必要があるため面倒ですが、計算式自体はとてもシンプルなので、根気強く続けていれば、きっと良い投資先が見つかると思います。

私も継続してチャレンジしたいと思います。

それでは!